この世に天地が出来たとき、はじめて降り立ったのは、天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)でした。
この天之御中主神は、宇宙の根源、宇宙そのものなので、あらゆるところに満ちています。
目に見えないところから神々の世界に影響を与えることで、宇宙を統合する特別な神なのです。
そして、まもなく、高御産巣日神(たかみむすびのかみ)、神産巣日神 (かみむすびのかみ)が降り立ちました。 天之御中主神 を含む三柱の神は独神で、男女の区別がありません。しかし、すぐ身を隠してしまわれました。
この時、大地はまだ若く、水に浮く脂のような状態で、しっかりと固まってはいませんでした。
そこに、葦の芽が伸びるように、宇摩志阿斯訶備比古遅神(うましあしかびひこじのかみ)と天之常立神(あめのとこたちのかみ)が成り、この神々も独神で、また、すぐに身を隠してしまいました。
この五柱の神は、天地が出来てから早い時期に成った神々なので、別天神とも言われます。