
ケアセンター八賀の職員、斯波宗典は若くして白髪だらけな風貌ながらとても献身的な介護士。
親切な仕事でセンターの利用者からも好感を持たれ、新人や同センターの同僚、センター長からも信頼される好人物だった。
ある日、利用者の自宅でその父親とセンター長である団元晴が亡くなっているのが発見される。
借金があり金にだらしなかった彼は事務所にある利用者の合鍵を持っており、窃盗目的で犯行に及び、その最中に足を滑らせて階段から落ちての事故死である可能性が濃厚な線だった。
しかし屋内に落ちていた注射器の存在だけが不明の中、犯行近くの防犯カメラ映像から斯波がアリバイの証言と異なる行動をとっていたことが判明する。
彼を取り調べると、利用者が心配で利用者宅へ赴いた所、団と鉢合わせとなり、口論の末にもみ合い、階段から転落死させてしまったことを語る。
正当防衛を主張する斯波宅の家宅捜索を行い、3年間分の介護ノートを見つける。
それとは別にケアセンター八賀での利用者の死亡件数が県内平均よりも多いことがわかり、介護ノートと合わせて調査を行うと、斯波の休日に亡くなることが多いことと、別の利用者宅から盗聴器を見つけたことから彼を追及すると、斯波は殺人を認めた。
その理由は、介護している家族のためであると語った。
(WIKIより)
介護について考えさせられる映画。
犬を見ていても、よくそう思う。
ぼけちゃって、飼い主に噛みつく。
どこでも排泄する。
「早く、逝って元気な姿で帰ってきて」と何度思ったことか。
ただ、今では家で介護する家庭は少ないかもね。
病院とか施設とか、色々あるから。
でも、主人公である斯波は、自分の親の言うことを聞いてあげたことの責任をとりたかったのかなぁ。
「なせ42人にも行ったのか」という問いに、「ばれなかったから」と応えた。
ばれることを望んでいたのかも、と思った。
救われた人が多かったのに、やったことの代償は大きい。
悲しいけど、どうすればいいのかわからない。
考えさせられるストーリーだった。
ただ、最後、長澤まさみ演じる大友秀美が、松山ケンイチが演じる斯波宗典に、「父親の最後は自分の責任だった」と打ち明ける。
このシーンだけは、違和感がある。
まだ、大友秀美のアシスタントの椎名幸太に話した方が良かった。