明が滅ぼされ、清の支配が進む広東。
そこには鄭成功を旗頭に、明の復興(反清復明)を画策する漢民族の義士たちがいた。
学生の身である劉裕徳は、通っていた私塾の師が反清復明運動の一員であったことから、自らも志願して運動に加わる。
しかし、広東一帯を任された天達将軍と、その配下である張将軍と唐三要による執拗な反乱分子狩りによって私塾は摘発され、裕徳自身は逃れることができたものの、海産物問屋を営む父親ら家族は殺されてしまう。
裕徳は学友と復讐のために武術が習えるという少林寺を目指すものの、道中で三要に見つかり、学友は殺された上に、自身も重傷を負う。
瀕死の状態で少林寺に辿り着いた裕徳は紆余曲折の末、寺での修行が認められ、三徳と名を改める。
1年を無為に過ごした後、少林寺で武術を習うには、少林寺三十五房においてそれぞれの修行を修めなければならないと教えられる。
最初の十房は平衡感覚、肩の力、腕の力、眼の動きや標的を認知してそれを狙う能力、頭の鍛錬といった身体を鍛える基礎訓練。
続く房では、拳や脚、さらに刀や棒といった武器を用いた戦闘技術を学ぶ。
各房で想像を絶する厳しい修行が待っており、各房の住持に認められた者だけが次の房へと進むことができる。
最初はいきなり頂房(第一房、最難関)から修行を始めようとして叩き出されたり、
第三十五房(平衡房)では塀の反対側の上級者用の通路へ行こうとして、池に叩き落とされたり、
飯を得るために上級者用の食堂に忍び込んで住持に見つかり、
池に浮かぶ足場で与えられた飯を食うのに失敗するなど未熟な部分が目立ったが、
寝る間を惜しんだ努力を糧にして修行に励み、5年という異例の早さで三十五房全てを制覇する。
この映画なんだか過去に観たことがある。
調べてみたら、日本で公開されたのが、1983年だった。
どうりで、20年くらい前に観たような気がすると思っていた。
全部、シーンを覚えているわけではないけども、ところどころ『観たことあるなぁ』と思うシーンがある。
主人公の劉裕徳が修行を終わって里に戻り、そのとき、将軍などと戦うんだけど、5年みっちり少林寺で修行した人間と多少、武術ができる人間で戦いになるの?と思った。
普通は相手にならないんじゃないかなぁ。
もっとも相手にならないなら、映画にはならないんだけど。
なんだか、少林寺って空手の組手に似ている。
本当に戦うなら、無駄な体の動かし方だよね。