隠し剣 鬼の爪 / アクション映画

隠し剣 鬼の爪

あらすじ

 

幕末。東北の小藩である海坂藩の平侍。
母と妹、女中のきえと、貧しくも笑顔の絶えない日々を送っていた。
やがて母が亡くなり、妹ときえは嫁入りしていった。
心中は寂しいが武士として日々をすごす。

 

ある雪の日、三年ぶりに女中だったきえと再会する。
大きな油問屋に嫁に行き、幸せに暮らしているとばかり思っていたきえの青白くやつれた横顔。
妹の夫の口からきえが嫁ぎ先で酷い扱いを受けて寝込んでいることを知り、宗蔵は油問屋に走り、そこで、陽のあたらない板の間に寝かされ、やつれ果てたきえを見ると、自分で背負い家に連れ帰る。

 

回復したきえと共に暮らし始め、宗蔵は心の安らぎを覚えが、世間の目は二人が同じ家に暮らすことを許さなかった。
宗蔵はきえを愛していたが、どうにもならず、きえを実家に返す。

 

そのとき、同じ藩の剣術指南役の門下生が謀反を企んだ罪で囚われ、さらに山奥の牢を破って逃げ出したのだ。
逃亡した牢破りを斬るよう、家老に命じられる。

 

夜、謀反を起こした門下生の妻が命乞いにきたが、藩命だからと拒んでしまう。
藩命に従い、真剣勝負に挑む。
戦いの中、「鬼の爪とは、お前の思うような技ではない」と語る。
『鬼の爪』を振るうことなく倒す。

 

しかし戦いのあと、家老が門下生の妻を騙し、辱め、彼女を死に追いやった。
その所業を知るにおよび、ついに『鬼の爪』が振るわれる。

 

自分に誠実に生きる意味が深くわかった主人公の足は、きえのもとへ向かっていた。
武士を棄てて蝦夷(北海道あたり)に向かうため、きえに一緒に来て欲しいと語る。


なんとも、平侍の映画には、色がない。
白黒映画を見ているみたい。
ところが、元女中のきえ(松たか子)の笑顔だけが、華やかだ。
気持ちが明るくなる。

 

家に置いておけない状況もわかる。
人の口には戸が立てられない。
きえを返すときは、悲しい気持ちになった。

 

最後、きえに一緒に来てほしいという話をするが、プロポーズのようなもの。
きえの返事を訊くのに、きえが「考えたこともない」というので、「今、考えてくれ」と言い、1分後、「考えたか」と言う。いくらなんでも、早すぎるだろう。と一人突っ込み。

 

ハッピーエンドで良かった。

 

それにしても、戦う時、鬼の爪を使わないで、いつ使うのだろうと思っていた。
あぁ、鬼の爪って、暗殺の技術なのね。

隠し剣 鬼の爪


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