殿、利息でござる!は金融の基礎のようなコメディタッチの実話

殿、利息でござる!

あらすじ

殿、利息でござる!

 

1766年(明和3年)の仙台藩領内の宿場町・吉岡宿。
仙台藩の宿場町には「伝馬役」が課せられており、吉岡宿は藩の直轄領ではないため助成金が支給されていなかった。

 

このため、伝馬役にかかる費用は全て吉岡宿の住人が負担しているため、町は困窮し、破産者や夜逃げ者が相次ぐ有様であった。

 

造り酒屋の当主・穀田屋十三郎は、茶師・菅原屋篤平治に相談する。
篤平治が出した策は、吉岡宿の有志で銭を出し合い藩に貸して、利息を取り、それを伝馬役に使うという奇策であった。しかし、百姓がお上にお金を貸すなど、夢物語と言うほど現実味がない策のように思われた。

 

しかし、真に受けた十三郎は、策の実現のため、同志集めと銭集めに動き出す。
十三郎たちの行動は、次第に吉岡宿の人々の関心を集めるようになり、個人個人の思惑や、周囲に諭されて銭を出す者など現れ出した。

 

そんな中、ようやく目標額の千両に相当する5千貫文を集めた。

 

しかし、十三郎たちの申し出は、代官を経て、仙台藩庁に提出されるが、出入司の萱場杢に却下されてしまう。

 

人々は、いったん、策を諦めかけるが、代官・橋本の活動により、萱場は申し出を受け入れる。
しかし、「藩は銭(貫文)は取り扱わないので、金(両)で納めるように」と言われる。

 

藩は、財政難で交換比率が下がっており、融資の金額が足りないため、さらに銭が必要となった。
吉岡宿の人々が各々銭を工面するが銭が足りず、最終的に甚内が酒屋である浅野屋を潰すほど出資したり、音右衛門が仙台に奉公に出て10年分の給料を前借りするなどして千両を揃えた。

 

十三郎たちは萱場から報奨金を受け、浅野屋のために銭を渡そうとするが甚内は、その銭さえも宿場の人々に分け与えようとして固辞。そこへ藩主・伊達重村が現れ、3つの酒名を与えて浅野屋を潰さぬよう命じた。


この映画には驚きました。
百姓が、藩に金を貸して、利息を取るというもの。

 

現代版でいえば、サラリーマンが県に金を貸すようなもの。
現代でも、夢物語のように思える。

 

それにしても仙台藩の出入司の萱場杢、財政難で金もないのに、よく「金は貰うものだ」というセリフを吐けるものだ。

 

後半、なかなか、ハラハラしました。
融資する金額が集まって、ようやく許可もおりたのに、「金の小判で出せ」とか難癖つけて。

 

殿、利息でござる!


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