ドラマーのルーベン・ストーンは、恋人のルーと一緒にバンドを組んで、活動していた。
キャンピングカーに乗り、それなりに楽しかった。
そんなある日、ルーベンは耳が聞こえにくくなっていることに気がついた。
念のため専門医を受診したところ、両耳の聴力が極端に低下しており、ルーベンはいつ聴力を失ってもおかしくない状態にあることが判明した。
ルーベンは、すぐに治療を開始したが、病状は急速に悪化していった。
絶望のあまり自暴自棄になるルーベンを、ルーは聴覚障害者の自助グループのもとへ連れて行く。
最初に抵抗を感じたものの、聴覚障害者らとの交流を通して、ルーベンは、徐々に生きる希望を見出していくものの、いつまでもそこに留まり続けることに疑問を覚え、ある決断を下す。
自分が突然、耳が聞こえなくなったらどうしよう。
胸が苦しくなる。
それにしても、恋人のルーは、ルーベンが耳が聞こえなくなったら、視聴覚障碍者の家に置いて、自分は家に帰ってしまうって、なんだか冷たい気がする。
ルーベンが言うように、二人で稼いで、インプラントを入れるという判断の方が正しいように思う。
しかし、あの主催者は、「この先、ずっと社員でいたら?」という提案って、若いルーベンに辛い提案じゃないか。
結局、ルーベンは、どうしてもルーが忘れられずに、キャンピングカーを売り、インプラントの手術を受けてしまう。
ただ、その聞こえ方は、通常の耳で聞こえる音ではなくて、ハウリングしたような、耳障りな音として聞こえる。
あれじゃあ、ドラムの仕事は無理だよな。と思う位。
最後、恋人の元を離れ、頭につけたインプラントも外してしまう。
悲しいね。
何も、残っていない。
これじゃ、視聴覚障碍者の家に残っていた方が良かったんじゃないか。
いや、これを通り越して、今の自分が出来ることを見つけてほしい。