19世紀のイギリス。
アメリカ人の元軍医であるマイナーは、戦時下での暴行経験から、トラウマに苦しんでいた。
常に誰かに狙われている幻覚に苦しみ、仕事帰りの男性を銃で撃ち、家族の前で絶命させてしまう。
逮捕されたマイナーは、裁判にかけられるが、不安定な精神状態を考慮され、無罪となる。
しかし、その代わり、精神病院に収監される。
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一方、名門で知られるオックスフォード大学で、英語辞典の編纂者を決める会議が行われていた。
編纂者を希望するマレーは、貧しい家庭に生まれながらも、独学で学者となった異色の経歴の持ち主だが、博士号を持たない事が問題視されいた。
しかし、マレーは独学で得た、言語に関する圧倒的な知識を披露した事で、言語学者の信頼を得て、編纂者に決まる。
求められるのは「完璧な英語辞典」である事から、マレーはすぐに困難な壁にぶち当たる。
そこで、マレーが考えた方法は、ボランティアを募集して、単語を収集する方法。
マレーは、書店などに「ボランティア協力のお願い」が書かれたチラシを配布する。
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精神病院の診断を受ける中でマイナーは、自分が命を奪ってしまった男の家族に、罪滅ぼしの為に、軍の年金を渡すように頼む。
看守であるマンシーは、未亡人となったイライザに、マイナーの年金の話をするが、イライザはマイナーに強い恨みを持っていた事から、この申し出を拒否する。
マイナーは、広い部屋を与えられ、本を読む事を望み、マンシーから受け取った本に、マレーが配布した「英和辞典作成に関しての、ボランティアのお願い」のチラシが入っていた。
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一方、自宅に作業用の小屋を作り、作業に没頭していたマレーだが、辞書作成が難航していた。
また、辞書編集の担当者ジェルから圧力を受け、マレーは精神的に疲弊していた。
そこへ、マイナーから単語に関する記述が送られくる。
マイナーからの、英語辞典に関する情報提供はそれだけではなく、マレーはマイナーからの情報をもとに、英和辞典作成の作業が軌道に乗り始める。
これって、精神病院にいるマイナーと辞典を編纂しているマレーと、どうつながるのか、疑問の目で観ていた。
だいたい、精神病院に居る人と、辞書の編纂者に、繋がりがあるはずがない。
なるほど、ボランティア募集のちらしを見て繋がるのね。
しかし、精神病院にいて、2部屋ぶっちぎりで使え、あの本の多さ。あり???
疑問に思うのは、精神病院の院長。
最初はかなり、好意的で、部屋も本も与えてくれたのに、なぜ、急に、横暴になってしまうのか。
マイナーの自傷行為のせいなのか?
それにしても、ひどい。
でも最後マレーの尽力で、アメリカに帰れて良かった。