アメリカの植物学者マーティン・ハリス博士は、バイオテクノロジーの国際学会に出席するために妻とともにベルリンを訪れる。
空港からタクシーに乗ってホテルに到着するマーティンだが、タクシーからおろした荷物に身分証明書などが入っていたカバンがないことに気付く。空港に忘れたと思い、別のタクシーに乗り込んで来た道を戻っていく。
しかし、タクシーは事故で川に突っ込み、マーティンは一命を取りとめたものの昏睡状態に陥ってしまう。
マーティンが目覚めると既に4日が経過していた。
身分を証明できる物を一切持たないマーティンだが、事故の後遺症で記憶が混濁する中、なんとか妻の存在や学会に出席する予定などを思い出すと、強引に退院してホテルへと向かう。
しかし、再会した妻は、マーティンを知らないと言い、別の男を夫のマーティンだと紹介してくる。
思い出した予定通りブレスラー教授に会って助けになってもらおうとするが、彼のもとには昨晩、妻が夫だという男が先に到着していた。マーティンはブレスラー教授と電話で話した内容を語ることで本物であることを証明しようとするが、なんと男も寸分違わず同じ内容を語ってくる。
さらに、男と妻が写っている記念写真と、男がマーティン・ハリスであることを証明する運転免許証だった。自分が何者か分からなくなったマーティンは気を失い、病院に運び込まれる。
消沈するマーティンを気の毒に思った看護師は、助けになってくれるエルンスト・ユルゲンという人物の連絡先を渡してくる。マーティンが鎮静剤を打たれて検査を受けていると、意識のハッキリとしない彼に不審な男が近付いてきた。男に殺されそうになるマーティンだが間一髪の所で逃走する。
朝を迎え、独自調査を終えたユルゲンと落ち合うと、「マーティンを別人にすり替えたのは学会のスポンサーであるシャーダ王子を暗殺するためだ」という推測を披露される。
ブレスラー教授はシャーダ王子が今夜開くパーティーに招かれる予定であり、ブレスラー教授と交友関係のあるマーティンであれば、容易にシャーダ王子に近付くことができるからだという。
最初から、ミステリアスな話。
どうして、奥さんまで、「この人知らない」というの?
さらに、別人を夫として紹介。
でも、知らないと言いつつ、隠れてキスをしたり、さっぱりわからない。
誰が、どのような狙いで、このような設定を企てたのか、これにどのような意味があるのか、推理してもわからず、映画に引き込まれた。
ミステリーなので、あまり感想は言わないけども、最後の最後、え!そうなの!という感じ。