有名画家のダヴィッドは、妻の留守中に、愛人との情事を楽しんでいた。
ところがその間に、娘のレオニーが自宅の庭のプールに落ち、気付いたダヴィッド、はレオニーを救出しようとプールに飛び込むが、靴ひもがプールの底に引っかかって、既に事切れていた。
5年後、娘が亡くなった要因の一つが愛人との情事であったことから、幻滅した妻から別れを告げられていた。
全てを失ったダヴィッドは、娘と同じ死に方をしようと入水したが、友人のマックスに救助され死ぬことができなかった。
気晴らしに外に出たダヴィットは不思議な蝶に導かれるままに、怪しいトンネルに入って行く。
そして奥のドアをあけると、そこは5年前のレオニーが事故に遭う日であった。
5年後のダヴィッドは、すぐに自宅の庭に駆けつけ、プールに落ちたレオニーを救い出す。
ダヴィッドがそのまま家にいると、愛人との情事を終えて帰って来た「5年前のダヴィッド」が泥棒と勘違いして襲いかかってくる。
2人はもみ合いになり、ダヴィッドは誤って「5年前のダヴィッド」を鉛筆で首を刺して殺してしまう。
5年後のダヴィッドが5年前のダヴィッドを殺してしまうのは、自分で自分を殺してしまうのと同じで、5年後の自分もいなくなっちゃうのではないかなぁ・・と思う。
そこは映画の話で、別人なのだろう。
そのため、知り合いも5年前の自分を殺している現場を見てしまう。
そうなると、この5年後の世界から、さらに5年経過した世界から、来ることが出来たらと思うと、収拾つかなくなる。
この5年後の世界だけ特別だという意味なのだろうか。
もし、こんなドラえもんのドアのようなものがあったら、絶対、過去の世界はめちゃくちゃだね。
全人口で10人くらいしか知らないなら良いかもね。
結局、妻も娘に逢いたくて、ドアを通して、5年後の世界に来てしまう。
ダヴィッドは、5年前の妻と娘を5年後に送り、そのドアを壊してしまうのだけど、残ったダヴィッドと妻が自分の庭のプールを観ながら、ボーとしている姿が寂しいね。
最初からやり直すつもりで、また、子供を作れば良いのに、そうはいかないのかね。