ハンニバルは、リトアニアの名門貴族レクター家の子息として生活を送っていた。
1944年、東部戦線での戦闘が激しくなり、戦禍を逃れるために、レクター家は住居レクター城から隠れ家の別居に移動する。
しかし、そこでソ連軍とドイツ軍の戦闘に巻き込まれ、幼いハンニバルは両親を失い妹ミーシャと二人きりになってしまう。
戦争孤児となりながらも、隠れ家でミーシャと暮らしていたが、そこに敗走してきた対独協力者のグルータスらがやってきて二人を拘束した上で家に立てこもる。
やがて食料が尽くと、彼らはミーシャを殺し、ハンニバルの前で食べ始める。あまりの衝撃にハンニバルは記憶を失う。
8年後。ハンニバルは、ソ連の孤児院となったレクター城に、孤児の一人として収容されていた。
また、ミーシャのことで夜な夜な過去の悪夢に悩まされていた。
やがてハンニバルはフランスの叔父の下に向かうことを決め、逃亡する。
東側共産圏から西側に密入国し叔父の家に着くも、既に叔父は他界しており、その未亡人のレディ・ムラサキが暮らしていた。
そしてハンニバルはムラサキの下で生活を始める。
レディ・ムラサキのもとで剣道、作法を教わりつつハンニバルは成長、文武に秀でた優れた青年となる。
しかし同時にムラサキが日本から持ってきた日本刀の切れ味、大坂の陣での首級を描いた古い絵巻に魅せられてもいた。
ある日、ハンニバルはムラサキを侮辱した柄の悪い肉屋ポールと喧嘩沙汰となり、その数日後、ポールを惨殺し、首を斬って奪い去る。
疑われたハンニバルは警察に事情聴取を受けるも、ムラサキの機転で事なきを得る。
本作のヒロインともいえる、ハンニバル・レクターの叔父の妻が「紫夫人」という名の日本人であり、伊達政宗の子孫という設定である。
彼女を通して様々な日本に関連するエピソードなどが登場する。
特に原爆で家族を失った紫婦人の強烈なパーソナリティと宮本武蔵の水墨画が、レクターの精神世界の構成に大きく影響を与えるところなど、「日本」が作中の大きなテーマになっているが、日本に関する描写は、日本人の視点からすれば不自然な点も散見される。
一言で言ってグロイ。
といっても、それほどはグロくはないけど、妹を食べた連中に復讐するという映画。
好きくない。
映画の途中で日本の鎧や日本刀が出てくる。
日本刀で、頭を切り落とす。
あの細い日本刀では、無理じゃないか。
よほどの腕力があっても、一振りで首を落とすのは難しいはず。
日本刀の研ぎ方も知らない気がする。
レディ・ムラサキという日本人が出てくるが、日本をテーマにする必要があるのだろうか。