ある家族は幼い息子と共に新たな生活を始めるために商機を求め、アメリカに向けてイギリスから出航した。
新米弁護士のカスパー・ライネンが弁護士になって3か月。
30年以上もの間、ドイツで模範的な市民として働いてきた67歳のイタリア人ファブリツィオ・コリーニが、経済界の大物を殺害した事件の裁判で国選弁護人に任命される。
その事件の被害者は、カスパーの少年時代の恩人ハンス・マイヤーだった。
裁判が始まるなか、コリーニは動機を語ろうとしない。
さらに、遺族側の弁護士には、カスパーが大学時代に刑法を教わった伝説的な刑事事件弁護士のリヒャルト・マッティンガーがつく。
こうした圧倒的に不利な状況の中で、カスパーは弁護に苦しむ。
やがて、裁判が進むうちに、ハンス・マイヤーの過去やドイツ史上最大の司法スキャンダル、さらにドイツ刑法の大きな闇が浮かび上がってくる。
容疑者が協力的ではなく、弁護士は苦労する。
普通は、容疑者の話す内容を裏付けしたりするのが仕事なのに、容疑者が何も話さないから、動機から調べることになるのが大変だ。
ただ、被害にあったハンス・マイヤーの孫娘との関係もあるっていっても、不倫じゃないの?
孫娘がカスパーの態度に腹をたて、「あなたなんて、祖父に出会ってなければ、今頃、ケバブの店員よ❕」と捨て台詞を吐くけど、不倫しているのに、嫌な女だ。
でも、この事件、カスパーが新米弁護士だから、これほど頑張れた気がする。
内容は、復讐なんだけど、これが、ナチスと絡んでいて、少し、日本人には分かりづらい。
でも、ハンス・マイヤーって、こういう人だったんだという感想。